2025年ブルーインパルスのパイロットは誰?どうやってなるの?任期と条件も調査

日本が世界に誇るアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」は、航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)に所属する第4航空団・第11飛行隊の精鋭パイロットによって構成されています。

2025年も、全国の航空祭や展示飛行を通して、人々に夢と感動を届けるブルーインパルス。

その華麗な飛行を支えるのは、航空自衛隊の中から厳選された高度な操縦技術と精神力を備えたパイロットたちです。

この記事では、公式情報(航空自衛隊公式サイト)に基づいて、2025年時点の最新ブルーインパルスパイロットを、担当機・氏名・階級とともに詳しく紹介します。

目次

2025年ブルーインパルスのパイロット一覧とプロフィール

2025年ブルーインパルスのパイロット一覧とプロフィールについてご紹介します。

2025年ブルーインパルスのチーム編成(フルネーム・階級・担当機)

最新チーム一覧(2025年度・フルネーム・階級・役職)

機番担当ポジション氏名(フルネーム)階級備考
1番機編隊長
(リーダー)
江尻 卓(えじり たく)2等空佐飛行隊長(第11飛行隊)
川島 良介(かわしま りょうすけ)3等空佐飛行班長(おそらく副リーダー)
御厨 成祥(みくりや しげよし)3等空佐飛行班長付、2025年新任
2番機左翼機松永 大誠(まつなが たいせい)1等空尉主任パイロット(師匠役)
永淵 亮磨(ながふち りょうま)1等空尉2025年7月着任・後任(TR)
3番機右翼機松浦 翔矢(まつうら しょうや)1等空尉2年目・師匠引継ぎ中
4番機後尾機佐藤 裕介(さとう ゆうすけ)1等空尉ラストイヤー(教官)
下田 一輝(しもだ かずき)1等空尉2025年2月配属・後任(TR)
5番機第1単独機
(Lead Solo)
藤井 正和(ふじい まさかず)3等空佐ソロ演技・ラストイヤー
浦 祐眞(うら ゆうま)3等空佐2024年10月より5番機後任
6番機第2単独機
(Opposing Solo)
浅香 光司(あさか こうじ)1等空尉2025年デビュー

補足:パイロットの交代制・TR制度とは?

ブルーインパルスのパイロット制度では、各ポジションに正パイロットと後任(TR=訓練待機)パイロットが存在します。

1年目(TR):後席搭乗、ナレーション、訓練を通じて演技を修得
2年目(OR):任務待機として展示飛行に参加
3年目:演技を続けつつ、後任に指導・継承を行う教官的役割

これにより、ブルーインパルスは安全性・技術水準・伝統を維持しながら毎年スムーズな世代交代を行っています。

2025年度のブルーインパルスは、第11飛行隊創設30周年という節目の年を迎え、これまで以上に充実したチーム構成となっています。

飛行隊長の江尻卓 2等空佐を中心に、全パイロットがそれぞれのポジションで高い技術と誇りを持って任務にあたっています。

1番機はチーム全体の指揮を執る中心的存在であり、川島良介 3等空佐や新任の御厨成祥 3等空佐といったベテランもチーム運営に深く関わっています。

2番機〜4番機の編隊飛行メンバー、5番機・6番機のアクロバット担当(ソロ機)に加え、各ポジションには後任(TR)パイロットが控え、ナレーションや広報活動にも積極的に参加しています。

観客に感動を届けるだけでなく、将来のパイロットへの技術継承も行われており、ブルーインパルスの伝統と進化が両立しています。

出身地・経歴・配属部隊の傾向

2025年ブルーインパルスパイロットの出身地・経歴

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氏名出身地出身校・期別備考
江尻 卓(えじり たく)長野県上田高校 → 防衛大学校50期第11飛行隊長(飛行隊長)
川島 良介(かわしま りょうすけ)北海道航空自衛隊生徒 → 航学55期飛行班長(ベテラン)
御厨 成祥(みくりや しげよし)長崎県北広島西高校 → 航学56期2025年新任・班長付
松永 大誠(まつなが たいせい)熊本県濟々黌高校 → 防大59期2番機・師匠ポジション
永淵 亮磨(ながふち りょうま)長崎県武雄高校 → 防大62期2番機TR(後任)
松浦 翔矢(まつうら しょうや)大阪府陸上自衛隊生徒 → 航学69期3番機(2年目)
佐藤 裕介(さとう ゆうすけ)北海道手稲高校 → 航学66期4番機・教官役(ラストイヤー)
下田 一輝(しもだ かずき)長崎県西陵高校 → 航学68期4番機TR(2025年2月配属)
藤井 正和(ふじい まさかず)山口県大津高校 → 航学60期5番機(Lead Solo)
浦 祐眞(うら ゆうま)長崎県佐世保南高校 → 航学63期5番機TR
浅香 光司(あさか こうじ)香川県坂出高校 → 航学67期6番機(2025年デビュー)

2025年度のブルーインパルスパイロットは、日本全国から選ばれた精鋭たちで構成されています。

特定の地域に偏りはなく、北海道から九州(長崎・熊本)まで幅広い出身地となっています。

また、経歴を見ると:

  • 防衛大学校卒業生(例:江尻・松永・永淵)
  • 航空学生(航学)卒業生(例:藤井・浅香・松浦)
  • 航空自衛隊生徒出身者(例:川島)

など、複数の自衛官養成ルートから選抜されており、個々のキャリアパスは異なります。これは航空自衛隊内で公平かつ実力重視の選考が行われていることを示しています。

特に、松永大誠・佐藤裕介・藤井正和などのベテランパイロットは「師匠」ポジションとして後任の育成を担当しており、技術と精神の両面で「ブルーインパルスの伝統」を受け継いでいます。

一方で、永淵亮磨・下田一輝・浦祐眞などの若手後任(TR)はナレーションや後席同乗を通して経験を積み、来年度以降の飛行展示デビューに向けて訓練中です。

このように、ブルーインパルスの人事構成は「継承」と「革新」のバランスを意識した体制となっており、チームの一体感と技術力の維持につながっています。

注目の新メンバーや交代情報

2025年の新メンバー・交代状況

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氏名配属時期担当ポジション備考
御厨 成祥(みくりや しげよし)2025年4月飛行班長付新加入・チームマネジメントにも関与
永淵 亮磨(ながふち りょうま)2025年7月2番機(TR)後任・ナレーション・後席搭乗から開始
下田 一輝(しもだ かずき)2025年2月4番機(TR)若手育成枠・師匠は佐藤裕介
浦 祐眞(うら ゆうま)2024年10月5番機(TR)ベテラン藤井3佐の後任として修行中
浅香 光司(あさか こうじ)6番機2025年シーズンで正式デビュー

2025年度のブルーインパルスには、複数の新メンバー(TR・後任)が加入しており、世代交代と技術継承が同時に進められています。

とくに注目されるのは、以下の3名です。

🔹 御厨 成祥(3等空佐)

2025年4月に飛行班長付としてチームに加入。

現場の飛行だけでなく、班長や若手との橋渡し役としてチーム全体の調整と育成に関与している点が特徴です。

🔹 永淵 亮磨(1等空尉)

2025年7月から2番機の後任として配属。

現在はTR(訓練待機)として、ナレーションや後席搭乗を行いながら、正式な飛行デビューに向けて技術習得中です。

🔹 下田 一輝(1等空尉)

4番機の後任として2025年2月に配属。

現4番機・佐藤裕介1尉のもとで技術と精神の継承を受けており、師弟関係が明確です。

さらに、2024年10月に加入した浦祐眞 3等空佐は、5番機(ソロ演技)の後任として藤井正和3佐から技術を学びつつあります。

ソロポジションは特に難易度が高く、経験豊富な教官の下で2年かけて育成されるのが一般的です。

一方、6番機を担当する浅香光司 1等空尉は2025年が正式デビューの年。

今シーズンのソロ演技は彼の飛行技術と表現力が光る場面であり、観客からも注目を集めています。

まとめ
・ブルーインパルスは毎年TR(訓練待機)を採用し、段階的に交代を行う体制
新任者はナレーションや後席で経験を積むことからスタート
3年目のパイロットが教官役となり技術を継承
・ベテランと新人が混在することで、安全性と高パフォーマンスを両立

ブルーインパルスのパイロットになるには?必要な条件とは

ブルーインパルスのパイロットになるには、どうしたらいいのでしょうか。

また必要な条件とは何なのでしょうか。

航空自衛隊に入隊するには

項目内容
応募資格日本国籍を有する18歳以上の健康な男女
入隊経路航空学生、防衛大学校、一般幹部候補生 など
必要学歴高卒〜大卒(経路によって異なる)
試験内容学科試験、適性検査、身体検査、面接 など
配属先入隊後、各種訓練課程を経て航空機部隊へ

ブルーインパルスのパイロットになるには、まず航空自衛隊に入隊し、パイロットのキャリアを歩むことが必要です。
航空自衛隊への入隊ルートは主に以下の3つです。

1.航空学生(高卒程度):パイロット養成に特化したコース。最もブルーインパルスパイロット輩出数が多い。
2.防衛大学校(大卒):幹部自衛官を養成する国立大学。パイロット志望者は航空要員選抜を受ける必要あり。
3.一般幹部候補生:民間大卒者が対象。入隊後に操縦幹部候補として訓練課程に進む。

これらのルートから入隊し、身体検査・学力・適性すべてをクリアした者が、航空機操縦課程へと進むことになります。

飛行課程と訓練の内容

課程名内容使用機期間(目安)
初級操縦課程飛行の基礎T-7約半年
中等操縦課程高度な操縦と戦術T-4約1年
上級操縦課程配属先に応じた訓練T-4または戦闘機等約半年〜1年

航空自衛隊に入隊後、パイロット候補生は段階的な操縦訓練を受けます。

  • 初級操縦課程では、T-7初等練習機を使用して操縦の基本を学びます。
  • 中等操縦課程に進むと、T-4を使用して、編隊飛行・戦術機動・夜間飛行などを習得します。
  • 上級操縦課程では、最終配属先(戦闘機・輸送機・救難機など)に応じて高度な訓練が行われます。

この一連の飛行教育を修了して初めて、一人前のパイロット(操縦士)として現場に配属されることになります。

ブルーインパルスに選ばれるための条件と流れ

項目内容
選抜対象主に戦闘機・戦術機動の経験者
勤務年数の目安おおむね10年前後の飛行経験
選考方法所属部隊の推薦 → 書類・面接選考
配属先第11飛行隊(松島基地)
必要要素操縦技術・リーダーシップ・協調性・精神力 など

ブルーインパルスのパイロットに選ばれるためには、ただ技術が高いだけでは足りません。

飛行経験、人物面、精神力、チームワーク能力など総合的な適性が求められます

候補者は、航空自衛隊内の各飛行部隊からの推薦により、書類選考・面接などを経て松島基地の第11飛行隊(ブルーインパルス)に配属されます。

多くのパイロットは、T-4、F-15、F-2などの戦術機に乗務し、約10年前後の現場経験を積んだ後にブルーインパルスへの道が開かれます

また、技術面だけでなく、「観客の前で魅せる演技」を行うチームの一員として、謙虚さ・熱意・自己管理能力なども重要視されます。

まとめ:ブルーインパルスを目指すには?
・航空自衛隊への入隊は必須(複数ルートあり)
・長年の飛行経験と信頼される人物像が選考に影響
・演技だけでなく、広報・教育活動も担う覚悟が必要

ブルーインパルスパイロットの任期とその後の進路

ブルーインパルスパイロットの任期はどれくらいなのでしょうか。

またその後の進路はどうなるのでしょうか。

任期の長さとその理由

項目内容
任期の年数通常3年間
1年目TR(訓練待機)として技術習得・ナレーション担当
2年目OR(任務待機)として本番展示飛行に参加
3年目正式メンバーとして飛行しつつ後任育成を担当
任期の理由安全確保・技術継承・新陳代謝のため

ブルーインパルスのパイロットの任期は、原則3年間と定められています。

これは技術面・安全面・チームの新陳代謝を考慮した運用上の方針です。

  • 1年目はTR(訓練待機)として、演技飛行の習得やナレーション、後席同乗などを通じて基礎を学びます。
  • 2年目はOR(任務待機)となり、実際の展示飛行に参加。正式な飛行メンバーとしての役割を担い始めます。
  • 3年目には教官的立場として後任(TR)を指導し、演技の技術と精神を継承していきます。

このサイクルによって、常に新しい技術・若い力が取り入れられつつ、伝統も受け継がれる体制が維持されているのです。

任期終了後の主なキャリアパス

キャリア例内容
教官パイロット航空教育集団などで新人訓練を担当
部隊への復帰元の戦闘機部隊・輸送部隊などに再配属
スタッフ業務航空幕僚監部などで企画・戦略立案に従事
広報活動自衛隊イベント・教育活動に協力
民間転職(退官後)航空会社・企業研修・安全講師など

ブルーインパルスの任期を終えたパイロットたちは、航空自衛隊内外でさまざまなキャリアを築いています。

任期終了後は、航空教育集団や戦闘機部隊などに現場教官として戻るケースが一般的。また、航空自衛隊の司令部や広報部門に異動し、戦術や広報活動の支援に携わることもあります。

退官後には、民間航空会社や安全教育の分野でインストラクターや講師として活躍する例も多く、その高い技術と経験は多方面で評価されています。

再任・教官・広報などの役割例

役割実例・内容
再任(例外的)特別な任務・人材不足時に限り再任用の例あり
教官TRや新人パイロットへの演技指導を担当
広報地上ナレーション・イベント登壇など
飛行班長ベテランが任命されチーム管理も担当
飛行隊長最上位管理職、技術・統率力の象徴

任期を終えても、経験豊富なパイロットは別の役割でブルーインパルスに関わり続けることがあります。たとえば:

  • 飛行班長(例:川島良介3佐)のように、演技経験を活かしてチーム全体の訓練と運用を支える
  • 教官として後任を指導する立場になり、次世代のブルーインパルスを育てる
  • 地上から広報やナレーションを担当するケースもあり、空だけでなく観客との架け橋にもなります

また、非常に稀ですが、優れた技術と経験を買われて再任されるパターンも存在します。

これらの役割を通じて、ブルーインパルスの「技と心」は代々受け継がれているのです。

ブルーインパルスに関するよくある質問

女性でもブルーインパルスのパイロットになれるの?

ブルーインパルスのパイロットに女性がなることは制度上可能です。

性別による制限はありません。

実際に航空自衛隊では、近年女性パイロットの登用が進んでおり、戦闘機や輸送機で活躍する女性自衛官も増えています。

ただし、2025年9月時点でブルーインパルスの飛行パイロットとして女性が任命された例はまだありません

将来的には、実力ある女性パイロットが展示飛行メンバーとして選ばれる日も近いかもしれませんね。

年齢制限や身体的な条件はあるの?

航空自衛隊のパイロットになるためには、年齢・視力・身長など一定の身体的条件があります。

特に重要なのは視力反射神経、平衡感覚で、パイロット養成課程への進出には厳格な身体検査をパスする必要があります。

年齢については、パイロット志望として最も早い経路である「航空学生」は18〜23歳まで、幹部候補生としては26歳までが目安となっています。

これらの条件に加えて、航空自衛隊内での飛行経験と人間的評価もブルーインパルスへの登用には大きく影響します。

パイロットは全国から選ばれるの?

ブルーインパルスのパイロットは、日本全国の飛行部隊から選抜されており、出身地による制限は一切ありません。

実際に、2025年現在のメンバーを見ると、北海道・大阪・熊本・長崎・山口・香川など、幅広い地域出身者が在籍しています。

特に長崎県出身者が多いのは偶然か、地元に航空関係の教育環境が整っていることも影響しているのかもしれません。

選考は所属部隊の推薦や適性、訓練成績、人格などを総合的に評価して行われます。

全国どこにいても、自衛官としての努力と情熱次第でブルーインパルスに選ばれるチャンスがあります

まとめ

2025年のブルーインパルスも、全国の航空祭で圧巻の展示飛行を披露しています。

パイロットたちは全国から選ばれた精鋭で、厳しい訓練と任期制の中で日々腕を磨いています。

誰でも航空自衛隊に入隊し努力を重ねれば、ブルーインパルスの一員を目指すことが可能です。

空に夢を抱く全ての人へ、ぜひその勇姿を会場で体感してみてください。

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